AOOSTAR G5レビュー|価格は魅力だがスペックに限界あり。最終的にGMKtec K6に買い替え

GEEKOMのミニPC「GEM」を使い、ファームウェアアップデート作業を行っている様子 IT・ガジェット
GEEKOMのミニPC「GEM」を使い、ファームウェアアップデート作業を行っている様子です

コスパの良さに惹かれて購入したRyzen 7 5825U搭載ミニPC

2025年1月に購入したのがこの「AOOSTAR G5」。Ryzen 7 5825U、DDR4メモリ16GB、512GB SSDを搭載しながら、価格は3万円台後半。 コンパクトな筐体に2.5GbE LAN、6つのUSBポート、Oculink(PCIe拡張)まで備えており、第一印象は「これはかなり使えるのでは?」というものでした。

AOOSTAR製ミニPC本体の背面ポート写真
AOOSTARの小型パソコン。豊富なUSBポートとHDMI出力を備え、コンパクトながら高い拡張性を誇ります。
AOOSTARミニPCのメモリスロットに実装されたLexar DDR4メモリ
AOOSTARミニPCの基板に取り付けられたLexar製DDR4 3200MHzメモリ(SODIMM)。SODIMMスロットは2基搭載されている。

使用感:日常用途なら十分だが、動画編集には物足りない

実際の使用では、WebブラウジングやOffice系作業、YouTube視聴、軽い画像編集程度なら問題ありませんでした。 Ryzen 7 5825Uは8コア16スレッドという点で見れば立派な構成ですが、ベースアーキテクチャがZen3であり、iGPU性能やメモリ帯域に限界があります。

特に気になったのは、Adobe Premiere Proでの動画編集時。ProResファイルの読み込みやエフェクト適用時に処理が重く、プレビュー再生もカクつきがち。 外付けGPUとの連携も試みましたが、電源と搭載ボードを買うと上位のミニPC価格に並ぶためコスメとメリットがなく、やめました

長所:価格と消費電力、ポート構成は素晴らしい

  • 約37,000円という価格でRyzen 7+16GB+SSD搭載
  • 2.5GbE LAN×2、USB3.2 Gen2×4、HDMI×2の豊富なポート
  • アルミ筐体で質感良し、VESAマウントも可能

ハードウェア構成だけ見れば、競合ミニPCと比較してもかなりお買い得に見えます。 特に「とりあえず何でもつないでみたい」というDIYユーザーには魅力的な選択肢です。

ミニPCの背面インターフェース(2.5Gbps LAN、USB、HDMI、DP端子搭載)
このミニPCには、2.5Gbps対応LANポート、USB 3.0ポートが4基、HDMIとDP出力が搭載されています。  
AOOSTARミニPCの前面ポート構成(Oculink・USB・Type-Cなど)
AOOSTAR製ミニPCの前面。Oculink、Type-C、USB 3.0、microSDスロットを備える高拡張モデル。

普段使いにはCinebenchR23のスコアでも普通に使える範囲でコスパが良いといえます。

  • シングル:1406
  • マルチ:9755
Cinebench R23によるCPUシングルコア性能のベンチマーク結果。AMD Ryzen 7 5825UがIntel Core i7-1165G7に次いで2位。
Ryzen 7 5825Uのシングルコア性能はIntel第11世代Core i7に迫る結果を記録(Cinebench R23)。
Cinebench R23によるCPUマルチコア性能のベンチマーク結果。AMD Ryzen 7 5825Uが8,219ポイントで健闘。
Ryzen 7 5825Uのマルチコアスコアは8,219。旧世代デスクトップCPUに迫る性能(Cinebench R23)。

短所:クリーンインストール・iGPU性能・熱設計・OCulinkの利用意義とは?

しかし、本機を動画編集や高負荷処理に使おうとすると、いくつかの限界が見えてきます。

  • クリーンインストールが煩雑(イメージが中国版のためリカバリ領域など言語が中国語)
  • Radeon Vega iGPUではPremiere ProのGPU支援が限定的
  • 高負荷時のファン音が大きく、冷却に不安あり
  • Oculink接続のeGPUはコストがかかる(同クラスのiGPU搭載CPUを選べばよい)

性能に対しての筐体設計や放熱処理のバランスがやや悪く、軽量用途に最適化された設計と言えるでしょう。ただし、クリーンインストールはAmazonレビューにも投稿しましたが、非常に煩雑です。
※気になった方はAmazonレビュー★4(クリーンインストールユーザー必見)を参照ください

  • 一度セットアップし、OSライセンスをMSアカウントに紐づけ
  • BIOSアップデートメディアの作成
  • BIOSアップデート
  • クリーンインストール
  • グラフィックやNICなどの各種ドライバ適用

上記の通りBIOSアップデートをしない場合、クリーンインストール中に中断を強制されます。

最終的にGMKtec Nucbox K6へ買い替えました

上記のような不満があり、動画編集用としての用途に限界を感じたため、GMKtec Nucbox K6(Ryzen 7 7840HS搭載)へ買い替えました。 価格は若干上がるものの、Cinebench R23ではマルチスコア1.5倍以上、iGPU性能は大幅向上し、USB4ポートや10GbE NICとの相性も抜群。

Premiere Proでの編集処理も非常にスムーズになり、ストレスフリーな作業環境が実現できました。

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まとめ:価格重視ならあり、性能重視なら乗り換え推奨


ミニPCに「とりあえずの1台」を求める人にはおすすめできますが、本格的に使い込む予定の方にはGMKtec K6のような上位機を最初から選ぶほうが満足度は高いと思います。

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※当記事にはアフィリエイトリンクを含みます。

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