空が高くなり、風が心地よく感じられる季節――鳥取の秋は、実りと味覚にあふれています。東京から移住してきた筆者が、実際に体験した鳥取の秋の食文化と収穫の楽しみを紹介します。
Thank you for reading this post, don't forget to subscribe!鳥取の秋といえば「二十世紀梨」
鳥取の秋を代表する味覚といえば、なんといっても二十世紀梨。みずみずしく、爽やかな酸味と甘さのバランスが絶妙です。
8月下旬から9月にかけて最盛期を迎え、道の駅やスーパーでも箱売り・量り売りで手に入ります。観光農園では収穫体験もでき、子どもと一緒に楽しむ秋のイベントとしてもおすすめ。
二十世紀梨以外にも、多くの種類の新鮮な梨を味わうことができるのもポイントです。「なしっこ館」では梨の食べ比べや、梨に関する雑学を学ぶことができます。

秋の味覚の王様「松茸」
「松茸が採れる県」としても密かに知られる鳥取県。中でも若桜町や智頭町では、地元産の天然松茸が出回ります。
香り高い松茸ご飯や土瓶蒸しは、地元の旅館や飲食店で季節限定メニューとして登場。価格は高めですが、一度は味わいたい贅沢な味覚です。
新米の季節、鳥取米の本領発揮
秋は新米の季節。鳥取では、コシヒカリをはじめとしたブランド米が多く栽培されており、地元の直売所や農協で買うことができます。
炊き立ての新米は甘みがあり、口に入れた瞬間に「違う」と感じるほど。梨や松茸などの秋の味覚と合わせて食べると、シンプルながら最高のごちそうになります。

海の秋も忘れてはいけない
鳥取の海にも秋の恵みが訪れます。白イカ、ハタハタ、秋ガニ(紅ズワイ)などが旬を迎え、港直送の鮮魚がスーパーや市場に並びます。
特に赤碕・賀露港の魚市場は活気があり、新鮮な魚介類が手に入る場所。刺身や焼き魚はもちろん、地元の食堂では旬の海鮮丼が絶品です。
毎年11月には鳥取かにフェスタがあり、新鮮なかにをはじめとした魚介類を味わうことができます。
幻のモサエビのおいしさは別格
鳥取に来たらぜひ味わってほしいのは、幻のモサエビ(正式名:クロザコエビ)。
モサエビが希少と言われる理由は、以下4つです。
1.鮮度が落ちやすく、遠方への流通が難しいこと
→ つまり、「獲れてもほとんど地元で終わる」ため、県外でなかなか見かけない、いわゆる“幻のエビ”に。
2.漁獲時期が限定され、漁量が少ないこと
→モサエビの漁は 9月〜5月 の底引き網漁で行われ、時期が限られています。
さらにこの期間は、同時にカニ漁など他の漁にも漁師が注力するため、モサエビの漁量そのものが多くないことが多いようです。
3.生息環境が特殊で、量産できないこと
→モサエビは日本海の比較的深い海域(水深200–250 m、水温約5℃前後)で獲れるエビ。こうした条件の海域が限られているうえ、水揚げされる港も限られています。
4.地元消費がメインで、他地域にほとんど出回らないこと
上記3つの理由により、県外では幻のエビとなっています。

実際に食べてみた感想として、普段は甘エビなども拒絶するエビ嫌いの妻が、モサエビの天ぷらを食べると「エビがこんなに甘くておいしいとは」と驚きつつ、箸がとまらずパクパク完食しました。プリっとした食感はエビを感じさせますが、味がエビ以上に別格なおいしさです。
地元直売所・道の駅がアツい
秋になると、鳥取県内の道の駅や直売所が本領発揮。旬の野菜(さつまいも、かぼちゃ、里芋)や果物(梨、ぶどう)に加えて、手作りの加工品(栗おこわ、干し柿など)も多く並びます。
地元のおばあちゃんが作ったお惣菜がずらりと並ぶ姿は、東京ではなかなか見られない光景です。
まとめ:自然が育む秋のごちそうを味わう
鳥取の秋は、まさに「食欲の秋」。豊かな自然と気候が育んだ農産物や海の幸を、身近に感じ、味わえる贅沢な時間があります。
移住して改めて感じたのは、「食べることで季節を楽しむ」という文化の深さ。子育て世代にとっても、季節の変化を五感で学べる貴重な体験となっています。
ぜひ、鳥取の秋の味覚を体験してみてください。



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