猟友会に所属する父の経験をもとに、鳥取における猟友会の現状・有害駆除の実情・猟師の高齢化・猟銃の所持・免許制度と継承の課題について地元目線で解説します。
Thank you for reading this post, don't forget to subscribe!はじめに:家庭で見てきた猟の風景
私の父は猟友会のメンバーで、子どもの頃から家で猟銃を目にすることがありました。 今回は東北でクマ被害が報じられるのを見て「自分の暮らす鳥取はどうなのか?」と改めて関心を持ち、地元の事情をまとめてみます。
鳥取の被害状況 — 今は比較的落ち着いている印象
鳥取県内では、ニュースになるような大規模なクマ被害や有害鳥獣による大事件を頻繁に耳にすることは少なく、実感として被害は減っている印象です。 県や市町村でも被害対策や捕獲支援の事業を行っており、地域ごとに状況は変わります(例:鳥取県の被害防止計画や対策事業)。
イノシシ(シカ)と豚熱(ASF)の影響
最近の状況では、豚熱(ASF)や他の要因で地域によってイノシシの個体数が大きく変動しており、結果として被害が一時的に減っている地域もあります。特に兵庫県などではほぼ壊滅しており、イノシシを見ることは非常にまれです。
ただし個体数や被害は年ごと・地域ごとに差があるため、今後の復活リスクや別の獣害の増加にも注意が必要です。
猟師(狩猟者)の高齢化と担い手不足
全国的に猟師・狩猟者の減少と高齢化は進んでおり、鳥取県内も例外ではありません。新規参入が少なく、世代交代が進みにくい現状は、捕獲体制の維持という面で課題になっています。
銃(猟銃)と免許のハードル — 継承の問題
猟銃の種類や所持許可には法的な要件があり、たとえばライフル銃の所持は原則として散弾銃を継続して10年以上所持していることが条件とされています(ライフルは対象獲物が限定されるため、所持許可基準が厳しい)。
このため「父はライフルを長年持っているが、息子はまだ経験が足りないから継承できない」といった状況が生まれやすいです。
免許取得の頻度と現実
狩猟免許や銃砲所持許可の取得プロセスは、講習・試験・適性審査・保管設備の確認などを経ます。
都道府県ごとに狩猟免許試験の回数や日程は異なり、試験が年に数回しか実施されない都道府県もあります。受験機会が限られる点も新規参入の障壁になっています。
猟銃の価格と譲渡・売却の課題
猟銃自体は高価で、状態や需要によっては期待どおりの価格で売却・譲渡できないこともあります。
父が高齢になり「返却」や「譲渡」を検討する場合、適切な手続き(公安委員会への届出など)と市場の相場を踏まえた判断が必要です。譲渡時は法的手続きが必須で、安易な個人売買はできません(公安委員会を経由した正式手続きが必要です)。
地域社会と猟友会の役割
猟友会は単なる狩猟グループではなく、地域の害獣対策や農作物被害の低減、里山の保全などの面で重要な役割を果たしています。高齢化で活動が縮小すると、地域の被害対策能力が落ちる可能性があるため、地元自治体や若手の参加促進が課題です。
私見と今後のポイント
- 鳥取では大規模なクマ被害は少ない印象だが、地域差はあるので油断は禁物。
- ライフル所持のハードル(散弾銃の10年継続所持など)があるため、短期的に「銃を継承して狩猟を続ける」選択肢が取りにくい家庭が増える可能性。
- 狩猟免許の取得機会・講習の拡充、若手の参加促進、銃の適正な譲渡ルート整備が地域課題として重要。

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