東京から鳥取に移住して初めて迎えた春。以前は「どこにいても春は春」と思っていましたが、実際に暮らしてみると、春の訪れ方も、感じ方も、東京とは大きく違うことに気づかされました。
Thank you for reading this post, don't forget to subscribe!気温と季節のゆっくりした変化
東京の春は、ある日突然気温が上がって「あっという間に満開の桜」という印象でした。一方で、鳥取の春は少し遅れてやってきます。3月になっても冷え込みが続き、春が少しずつ足音を立てて近づいてくるような感覚です。気づけば日差しが柔らかくなり、草木が芽吹いてくる。そんな、ゆったりした季節の移ろいが魅力です。
鳥取では3月でも雪が降ることがたまにありますが、積もるほどではありません。寒さは続き、防寒対策は欠かせません。
自然の近さがもたらす春の実感
東京では、街路樹や公園の木に咲く花で季節を感じることが多かったですが、鳥取では身近な山や畑、川沿いに咲く菜の花や梅、桜が圧倒的に自然で、生活のすぐそばに春の景色があります。鳥のさえずりや風の匂いも季節の変化を教えてくれます。
また鳥取市街地を外れたところや実家近くでは、ゴールデンウィーク前頃から田植えする光景を多く見受けられます。田植えの時期になると薄手の長袖を重ねる程度に温かくなってきて、春らしく過ごしやすくなってきます。

人の流れや空気の違い
東京では春になると街が混雑し、新生活シーズンによる人の動きや喧騒が目立ちます。鳥取では人の動きは緩やかで、春だからこそ感じられる地域の穏やかさがあります。子どもたちがのびのび遊ぶ声や、地元の人との立ち話の中で春を感じることも少なくありません。新学期が始まると、集団登校する元気な子どもたちと、地域の人が挨拶を交わす声が聞こえてくることもあります。
春の食と暮らしの変化
東京ではスーパーに並ぶ食材から季節を感じることが多かったですが、鳥取では地元の直売所や道の駅で「つくし」「たらの芽」「山うど」「菜の花」など、本当に今しか味わえない春の恵みを目にします。家で春野菜を調理する時間も、東京時代にはなかった楽しみのひとつです。
春の行事や地域のあたたかさ
鳥取では春になると地域のイベントやお祭りも再開されます。東京のような大規模な催しではなく、地域に根ざした温かい集まりが中心。近所の桜祭りや保育園の春の散歩など、暮らしと地続きの季節行事が印象的でした。
鳥取市の春の行事といえば、宇倍神社例大祭・御幸祭ともちがせ流しびな行事があります。前者の例大祭は、「商売繁盛」「金運上昇」にご利益があるとされる宇倍神社に麒麟獅子舞(きりんじしまい)が奉納されるこの地域における重要な祭りです。後者の流しびな行事は、旧暦の3月3日のひなまつりに花を添えた男女一対の紙雛を桟俵にのせ無病息災を願い千代川に流す行事です。

まとめ:春が「見える」「触れる」ようになった
東京では便利さとスピード感の中で、どこか通り過ぎていた春。鳥取に来てからは、五感で感じる春が生活の中にあります。朝の光の角度、川のせせらぎ、子どもの笑い声、山の色づき……。
そんな小さな変化に気づける日常が、「ここに移住してよかった」と思える一因かもしれません。春は毎年やってきますが、その感じ方は、住む場所によって大きく変わるものなのです。
過去に紹介した、鳥取の伝統行事を紹介した記事を載せています。ぜひご参照ください。



コメント